「大奥妖斬剣」その4

  かすかに恥じらいの表情を浮かべた香苗は、ゆっくりと伊織の強張りに秘裂を近づけてきた。しっとりと濡れそぼった桜色の肉花が赤く色付いた亀頭にそっと擦り付けられる。
「んっ!」
 粘膜組織同士が触れ合う感触に、双方ともに同じ声を出して切なげに眉を寄せた。
 熱く濡れた肉ひだを伊織の先端に触れさせながら、香苗はそこから先を躊躇していた。
「……香苗殿、もしかして、貴公、初めてか?」
 伊織の問いに、香苗は無言で頷き、頬を赤らめる。
「なら、私が上に」
 そう言って体勢を変えようとした瞬間、
「ならぬ!」
 局の一喝がそれを制していた。
「気丈な乙女が恥じらいながら、自らの初花を散らす所が見たいのじゃ。さあ、香苗。己の乙女の証を伊織殿の肉の槍で見事に貫いて見せよ!」
 局の命令は絶対なのか、唇を噛んで恥ずかしさを堪えながらも、香苗は伊織のものに手を添えて、角度を調整し、ゆるゆると腰を落としてゆく。
 伊織は黙ってその姿を眺める事しか出来なかった。
 やがて熱い肉ひだの間に、伊織の亀頭部がねっとりと包み込まれる。まだ射精の余韻に疼いている先端を包み込んでくる膣口の熱さに、彼女は小さな快感の声を漏らした。
「うっ! ……くっ!」
 一定の深さまで達した所で、香苗は美しい眉を寄せる。伊織はきゅっ! と強く締め付けてくる熱い女肉の感触に身を震わせた。鍛錬を積んで鍛え上げられた少女剣士の胎内は、花魁たちとはまったく異なった力強い感触でこわばりを受け入れる。
「ゆっくりと、自らを貫くのじゃ。香苗、おぬしは幸せ者だぞ。汚らしい男のマラでは無く、このような美形のふたなりに純潔の証を捧げるのだから……」
 伊織の引き締まった腹を枕にして二人の結合部を覗き込み、局は妖艶な美貌に笑みを浮かべながら言う。どうやら男性に対してかなりの嫌悪感を抱いているらしい。
 ほとんど無禄の乳母から大奥の支配者として君臨するようになるまでには、望まぬ男にその身を任せたことも何度もあるのだろう。
「くぁ……つぅ……んんんっ!」
 しばらく止まっていた香苗の腰が、意を決したかのように下がり始めた。膣口が押し広げられ、まだ何ものも受け入れた事の無い肉の随道に伊織の強張りがくわえ込まれてゆく。やがて、伊織の亀頭先端が何か柔らかなものに圧迫され、それをゆっくりと押し広げ始めた。伏せられた香苗の眉がフルフルと震えている。
(これが……処女膜の感触か……)
 実の所、伊織も処女と交わるのはこれが初めてであった。何となく後ろめたい感情と同時にいいようの無い興奮を覚えている。
「あぁぁぁ……ああっ!」
 香苗がのけぞりながら一気に腰を落とし、ズプリ、と、一気に根元まで勃起を飲み込んでいた。フルフルと震えている香苗の腰を伊織が下から支えてやる。香苗は気丈にも笑みを浮かべて見せた。
「入ったか。ならば動け、伊織殿も下から突き上げよ!」
 局は有無を言わさぬ口調で命じた。
「んっ、局様!それはあまりにも性急でござりまする」
 抗議しようとした伊織をそっと制し、香苗はぎこちなく動き始める。局の眼前で処女を散らしたばかりの秘裂が両性具有の少女剣士の勃起を甘く扱く。
「そうじゃ、じきに腰が蕩けそうに心地良くなる。伊織殿もまだ果ててはならぬぞ、命ずるまで精を漏らしてはならぬ」
 興奮にややかすれた声で局が命じる。命じながら、目の前で勃起に押し広げられている香苗の秘花の縁を指先でなぞり、その上でぷっくりとしこり尖った雛先をそっと撫で揉んで少女剣士の身体を激しくわななかせる。
 さらにトロリと赤い舌を出して枕代わりにしていた伊織のへその窪みを掘り返すように舐めた。思わぬ刺激を受けた伊織の腹部がキュッと硬直し、鍛え上げられた腹筋の輪郭を浮き上がらせた。その輪郭をいとおしむように局の舌が這い回り、熱い唾液を塗り込めてゆく。肌の味を堪能するかのようにうっとりと目を細め、局は彼女の腹部が濡れ光るまで舌を這わせた。
 その間も香苗の雛先をそっと摘んで揉み転がし、鋭い快感に硬直してのけぞる少女の様子を鑑賞する。二人の少女剣士に思うがままに淫らな行為を強制することに歪んだ悦びを覚えているようであった。
「香苗殿! ……くうぅぅ……」
 強烈に締め付けてくる処女の肉道に、伊織は耐え切れぬ快感の声を漏らしてしまう。
 鮮やかな紅色の破瓜の血が伊織の強張りにねっとりと絡み付き、滴っていく。
 恐らく今は痛いだけだろう。それでも額に汗を浮かべ、歯を食いしばって香苗は動き続ける。
(女とはいえ、これが侍か……いかに理不尽であろうとも主の命令には従う……わたしには到底無理だな)
 熱く狭い膣内で強烈に揉み絞られる快感にのけぞりながら伊織は思う。
「香苗、どうじゃ? 乙女の証を散らした感想は?」
 局はそう言いながら、伊織の股間を紅く彩り始めた処女の血を指先でぬぐい、ぺろりと舐めると、満足そうに目を細めて見せた。
「くぁ……お腹の中が……伊織殿で一杯でございます……んふぅぅ……」
 ぎこちなく腰を上下させながら、香苗は答えた。伊織は酷く複雑な表情でその姿を見つめている。
(これが……処女の……なんという快美な締め付け……気が遠くなりそうだ)
 痛いほどの収縮が変換された強烈な快感に身を震わせながら彼女は思う。
 最初に肌を合わせた相手は兄嫁であったし、その後の相手はもっぱら遊郭の女達だったので、処女であろう筈も無い。更に言うなら、伊織自身はまだその身体に男を受け入れたことは無かった。
 今まで交わった相手が全て女であったから仕方の無い事なのかもしれないが……。
 女達との交わりでも、指の挿入までは許していたが、異物や張り型などは受け入れた事が無い。苛烈な剣術の修行によって、処女の証は自然断裂していた。だから破瓜の痛みなど知らないのである。
「んぁ……くっ……はぁぁ……」
 ぎこちなく腰を上下させていた香苗の声に甘いものが混じり始めた。伊織も、ただきついだけだった締め付けの中にふわりとした柔らかな感触を感じ始めている。初めての挿入に緊張しきっていた膣内が次第にこなれ始めているのであろう。
 勃起の先端も、たとえようもなく柔らかなものに包まれて揉み擦られていた。
 既に子宮が下がって来て、伊織の亀頭を包みこんでいるのである。少女剣士の子壷は、挿入されたこわばりを受け入れ、女の反応を次第に強めてゆく。
 胎内の感じる部分を探すかのように、香苗は浅く、深く伊織の強張りをくわえ込み、ぎこちないながらも左右に腰を捻って快感を求め始めた。
 胎内のある一点、子宮手前の腹側にさざなみのように走る細やかな肉ひだの連なりを亀頭部が掻きくすぐった瞬間、香苗の顔に抑えきれぬ喜悦の表情が浮かんだ。
「うんっ! ……あんっ! ……はぁぁぁんっ! ……ひんっ、ふわぁぁ!」
 武芸で鍛えた足腰のばねを使い、香苗は集中的にそこを伊織のものに擦り付け、女肉の快楽を貪り始める。甘痒い疼きの波が走り抜けるたびに、細く引き締まった少女の裸身が艶かしい肉のうねりを見せ、甘いすすり泣きが喉の奥から絞り出されてくる。
 それを見た伊織の脳裏に、過去の映像が甦った。
 自分の上で上下しながら甘い声で泣き始めた香苗の姿に、もう忘れ去ったと思っていた兄嫁……沙織の姿が重なる。彼女もこうやって伊織の上で快楽を貪り、伊織もその行為に身も心も蕩かされて泣き悶え、年上の女性の胎内に何度も絶頂の体液を放っていたのだ。
「くぅぅ……」
 その瞬間、たまらなく甘美なものが伊織の背筋を走り抜けていた。無意識のうちに腰を突き上げ、香苗の奥をえぐってしまう。少女のしなやかさと少年の躍動感を併せ持った極上の裸身をしゃくりあげ、騎乗位で繋がった少女の身体を浮き上がらせんばかりに突き上げる。
「ふわぁぁ!」
 荒々しい突き上げに天を仰いでのけぞった香苗が明らかな快楽の声を漏らした。だらしなく緩んだその口元からは銀線のごとき涎がきらめき流れ、うっとりと細められた目尻からは喜悦の涙が溢れ出している。
「おお、どうじゃ、良いであろう。腹の奥が甘く熱く蕩けて疼くであろう? そうじゃ、もっと腰を回せ! そうやって奥の奥までくわえ込んで貪るのじゃ! 伊織殿ももっと突くのじゃ! 二人して喜悦に狂って見せよ! いいぞえ、なんと淫らで美しい眺めじゃ!」
 夜具の上に起き上がって膝立ちになり、自分の股間に指を挿し込んでクチュクチュと音を立ててかき回しながら局は叫ぶように言う。白くぬめ光る熟女の内腿を、大量の淫蜜がトロトロと伝い流れていく。房中術を極めた局の指は、下手に他人の愛撫を受けるよりも遥かに強い快感を呼び起こしていた。
 若い美少女剣士達の淫靡な交わりを肴に、大奥の主は己の指で際限無い快楽の高みへ疾走していく。
 局の言葉も既に二人の耳には入っていなかった。伊織と香苗は互いの身体に溺れ、突き上げ、こね回し、扱き上げて甘い泣き声を上げて悶え狂っていた。
 すっかり固さの取れた香苗の胎内は、湯に濡れた真綿で包んで扱き上げられているような心地良さだった。伊織のカリ首が柔らかな内部の肉ひだをコリコリとくすぐる度に、香苗の背中におののきが走り、二人の下腹が鍛え抜かれた筋肉の輪郭を浮き出させてうねり、伊織の足指がきゅううっと何かを掴むように丸くなる。
「はぁぁぁんっ! ……んむっ!」
 あまりの快感に腰が抜けて前のめりに倒れ込んで来た香苗の体を抱き止めた伊織は、その唇を奪い、舌を絡め合っていた。甘くとろみのある唾液が口腔内に流れ込み、喉を鳴らしてそれを飲み込んだ伊織も積極的に舌を絡め、唾液を与えてやる。
 甘く蕩けた口を吸い合いながら、伊織は下から巧みに突き上げて奥の方をかき回してやる。房中術の被疑を極め、花魁に実戦で鍛えられた伊織の技巧は、つい先程まで処女であった香苗に壮絶な快感を与えていた。
 互いの淫欲の炎を煽り合い、二人は何も考えられない肉悦の渦に自ら身を投げていく。
(あああ……燃える。お腹の奥が……伊織様にかき回されて融けてしまう……これが……これが本当の快楽)
 子宮口の脇にある快楽点を亀頭部でグリグリと押し揉まれ、ゆっくりと、しかし確実に高まってくる恐ろしいまでの愉悦が、香苗の身体から重力の感覚を奪っていた。
 伊織に抱き締められているにもかかわらず、魂が高みに向かって渦巻きながら飛翔していくのを感じている。信じられないほどの開放感と愉悦であった。
(これが羽化登仙の境地……なんという心地良さ……ああ……狂う……狂ってしまう!)
 本当に狂ってしまうのではないかという恐怖と、そうなってでも女悦の頂点を極めたいという願望が入り混じって香苗を惑乱させる。相手の愛撫で重力感覚が失せるなど初めての事だった。
 重力から開放され、ぬるい湯の中を漂いながら犯されているような感じである。手足は完全に脱力しており、唯一鋭敏になっている股間から腹の奥が信じられないほどの甘美な疼きに包まれていた。このままで永遠に居たいと願うほどの心地良さである。
 伊織が腰を突き上げて肉の奥をこね回すたびに突風のような快楽の大波が香苗の身体を襲い、腹の奥で熱い爆発となって弾ける。
「ふわぁぁぁ……ひあぁぁぁぁぁんっ……」
 初めて感じる真の女悦に、香苗は我を忘れて泣き狂っていた。
 膣口からの出血も止まり、今は白っぽい濃厚な愛汁がトロトロと溢れ出して伊織の下腹をぬめらせている。
 香苗の身体がのけぞり、ブルブルと震え始めた。白い背中にふつふつと甘い香りの汗の玉が浮き、子宮が小刻みに収縮して勃起の先端を吸い嬲る。
 絶頂が近いのを悟った伊織の腰の動きが微妙に変化し、まとわりついてくる膣壁をこね回して更なる高みへと香苗をいざなっていく。
「ふわぁぁ……は、果てるっ! はぁぁぁぁぁんっ!」
 一声叫んだ香苗は背骨が折れそうにのけぞり、硬直していた。
 腹の奥がプルプルと激しく震えているのを香苗は感じている。次の瞬間、そこから爆発的に広がる快楽の大波が彼女の意識を吹き飛ばした。
「んはぁぁ……わたしも、はっ、果てるっ!」
 強烈な射精の衝動に捕われて伊織も声を裏返らせて叫んでいた。
 香苗の膣が強烈に収縮し、先端をすっぽりと咥え込んだ子宮がプルプルと震えている。その震えが伊織の強張りを弾けさせていた。
 気が変になりそうな快美を与えながら下腹の奥が甘く搾り上げられ、コリコリにしこった輸精管を濃厚な精液が駆け抜ける鳥肌立つような快感が意識を真っ白に染める。
 ドクドクと激しく脈動する先端から、いまだに精を受け入れた事の無い無垢の子宮に大量の熱い迸りが注ぎ込まれていく。
 脈動のたびごとにビクン、ビクンと腰を跳ね上げる伊織の上で、香苗も胎内を満たす熱い精の感触に酔いしれている。
「おお……おおぉ……二人とも果てたか! 美しい! 天女の交わりもかくやの美しさぞっ! くうぅぅぅぅ!」
 法悦の表情を浮かべて射精の快感に酔いしれる伊織の姿に興奮を弾けさせた局も己の指で果て、夜具にどっぷりと大量の潮を噴きかけて前のめりになっていた。
 甘酸っぱい淫蜜の匂いが室内に漂う媚薬香の香りに入り混じり、淫ら極まりない芳香で室内を満たした。
 強烈な絶頂の余韻で二人の少女は半ば失神状態で抱き合っている。
 しばらくの間、沈黙が室内を支配していた。
 やがて局がのっそりと起き上がり、まだつながったままの二人の股間に顔を寄せる。
「ほほっ、伊織殿の秘め所もしとどに濡れておるわ。わたくしの指で慰めてやろう」
 そう言った局の中指がヌルリ、と伊織の膣口に滑り込んでいた。
「うぁぁ! ……あ……あぁぁぁ……」
 軽く曲げられた指が内部を掻き探り始めると、虚脱状態の伊織の腰だけがビクビクと反応する。その反応を見ながら、局は素晴らしい締め付けで指を咥え込む女武芸者の膣内を探り回す。入り口周辺の固く締まった肉輪のコリコリした感触を楽しみ、深く細かな肉襞に覆われた極上の膣壁を弄り回してさらに奥を目指す。
 一定の深さまで挿入したところで、局の指は処女の証の名残を捉えた。
「ほお、あまり男を知らぬようじゃの。女武芸者は厳しい鍛錬で男を知らずとも処女の証が裂ける事もあるというが、この具合ではそのようじゃな……まあ良い。生娘のふたなりの精液はいかなる仙薬にも勝る不老長寿の妙薬だというからの……おお、溢れておるではないか。勿体無い」
 いまだに伊織とつながったままの香苗の秘裂の縁からこぼれる愛汁混じりの精液を、局の長い舌が舐め取り始めた。
「んっ!あぁぁんっ!」
 伊織の強張りに押し広げられた性器の縁をなぞるように舐められた香苗が身じろぎする。絶頂の余韻で身体が痺れたようになっていて、足を閉じる事も出来なかった。
「んぁぁぁ……はぁぁ、つっ、局様っ、そのような……ひっ! ……ふぁぁ!」
 二人はつながったまま、局の指と舌で再びよがり泣き始めた。局の舌は香苗の後ろのすぼまりにも這い、くねくねと蠢きながら中心をえぐる。熱い唾液にぬめった軟体動物のような感触が排泄口を舐めほぐすむず痒い感触に、香苗は全身を羞恥の朱に染めて身悶えた。
「ふわぁぁ! そっ! そんな所ぉ! 局様ぁ! ご堪忍をっ、そこはあぁぁっ!」
 まさか大奥の支配者たる局が自分の不浄の門を舐めるとは思っても居なかった香苗は声を裏返らせ、涙目になってうったえる。
「ほほっ。ここもまた気の通り道よ。導引術ではこうやって気を取り込むのじゃ」
 そう言ってそこに唇を吸いつけ、ちゅううううっ!と音を立てて吸引した。
「あああぁぁぁ! ……あ……あぁ」
 堪らない恥ずかしさと同時に異様な快感に襲われて香苗は伊織の身体にすがりつく。
 何かが……物理的ではなく、霊的な何かが後ろのすぼまりから吸い取られて行くのを感じていた。それがもたらす強烈な快感に、子宮が痛いほど収縮する。
「ふふっ、精気を少し吸わせてもろうた。これがわたくしの不老術の秘密よ」
 口元をはしたなく舐め回しながら局は妖艶な笑みを浮かべる。
 導引術とは本来、男女交合の際に発する気を取り込む延命術の一種であるが、局が身につけているのは左道密教と大陸系呪術の組み合わせにより発生したダキニ流という淫術の一種であった。精液や経血、愛液等を口にする事で、それを媒介にして生命の気を取り込む。ある意味ポジティブな淫術の一派である。
 香苗の精気を吸いながらも、局の指は伊織の胎内を存分にくすぐり責めている。
「ひっ、つ、局様っ! そこはっ……んあぁぁ!」
 両性具有者の最大の急所、輸精管をじっくりと弄られて、伊織は夜具に爪を立てて身悶えする。
「ほほほっ。ここか? ここがいいのか? おお、コリコリにしこって、ほんにいい指ざわりよ。ここがふたなりの泣き所じゃな? ほれ、もっと可愛がってやるぞ、ほれほれ」
 凛々しい顔立ちをした美形の武芸者を泣き狂わせる行為に異様な興奮を覚えながら、局は伊織を二度目の射精へと導いていく。
 香苗も絶頂直後でわななきの収まらぬ膣内をヒクヒクとしゃくりあげる勃起でかき回され、声も出せずに伊織の身体にすがり付いて震えていた。
「おお、震えが大きゅうなってきた。また果てるのか? 香苗の中にもう一度白い子種汁を存分に放つが良い。ほれ、どうじゃ、ここをこうやってくじられると堪らぬじゃろう?」
 局はクイクイと手首をこねて反動を効かし、伊織の輸精管を膣側から扱き上げる。耐え切れるわけもなく、二度目の射精衝動の波が彼女の身体を襲う。
「またっ! は、果てるっ! くうぅぅぅんっ!」
 子犬の鳴くような声を上げて伊織は果てていた。ぐったりと弛緩した香苗の身体を乗せたまま、しなやかな裸身が弓なりにのけぞる。
 輸精管を弄っている局の指先は、プリプリとした感触の濃厚な精液が次々にそこを走り抜けて行く感触をはっきりと捉えていた。
「おお、おお、迸らせておるわ。なんと勢いのある……これがふたなりの射精か……羨ましささえ感じられるのぉ」
 女の身では味わえない射精の快感に酔いしれている伊織の顔にかすかに嫉妬の混じった視線を送って局はつぶやいた。
「さて、たっぷりと放ち終えたところで子壷に溜まった霊薬を吸わせてもらおうかの」
 そう言った局はぐったりと弛緩した香苗の裸身を伊織から引き剥がし、強張りが抜け落ちたばかりの膣口に吸い付いて吸引していた。
「ふぁぁ! あ……あぁ……」
 ジュルジュルと音を立てて子宮が吸い出されそうなほどの強さで膣口を吸引され、伊織が放った精液と、香苗の愛汁の混合物を残らず吸い出されてしまう。
 局は舌の上で転がすようにしてじっくりと二人の少女の混合液を味わった。その瞳は強い酒に酔っているかのような熱い光を放っている。
「おお……なんという美味じゃ。これは不老長寿どころか若返れるかも知れぬの。ほほっ。さて、今度はこちらじゃ」
 貪欲な局は、濡れ光る伊織の強張りにも舌を這わせ口に含んで吸い嬲り、尿道内の最後の一滴まで吸い出して呑み込んでいた。精液の残滓と同時に精気を吸い出されていく壮絶な快感に、失神状態の伊織の背が弓なりに反り返る。
「ふう。これ以上吸っては本末転倒。残りは見事にあやかしを仕留めてからのお楽しみ」
 局は満足げな表情で伊織のこわばりを解放し、さらに艶を増した顔に妖艶な笑みを浮かべた。
(やれやれ、やっと満足したか……この御仁の方がよっぽどあやかしに近いのではないか)
 ぐったりと失神した振りをしながら伊織は思っていた。
 彼女はとっくに虚脱状態から覚めていたのである。もちろん、局の指に泣き狂ったのは演技ではないが……。

「ふう……」
 ヒノキの香りのする湯船に浸かって伊織は大きくため息をついた。
 ここは局の屋敷にある来客用の風呂場である。調という名目で局に散々もてあそばれ、精気を吸われてドロドロになった少女達はここで風呂に入り、身づくろいしてから大奥内部にある宿舎へと向かうのである。
「……伊織殿。悪く思わないで下さいね。その……」
 伊織の正面で湯に浸かる香苗が申し訳無さそうに言う。その顔は湯による上気だけではない朱に染まっていた。
「ああ。局様に対しては悪しい感情は無い。しかし、淫蕩な御仁だな。あのような精気を放っていてあやかしには狙われぬのか?」
 
「このお屋敷自体が一種の結界で御座いますから。並のあやかしでは侵入できませぬ」
「成る程な、自分は安全な所からああだこうだ言いながら、若い女を引っ張り込んでは弄んで精を吸って若さを保つか……あのお方も一種の妖怪だな」
「そっ! そのような事、人前ではおっしゃらないで下さいね」
 伊織の言葉に香苗は血相を変えていた。
「判った判った。香苗殿は忠義者だな」
 苦笑混じりに伊織は告げる。
「……一応、直参の娘ですから。主には忠を尽くすように厳しく言われて育てられてきました」
 
「侍か……わたしにはやはり宮仕えは向いていないな」
 そう言って大きく伸びをすると、二の腕にきゅっ、と細く引き締まった筋肉が浮かび上がる。やはり武芸者なのだ。
「……大奥も、ここほどではありませんが、霊的な防御は施してあります」
「にもかかわらず、あやかしが跳梁跋扈している訳だな」
「はい、お恥ずかしき話しですが……」
 この国には昔からあやかし、妖怪、物の怪などと呼ばれる半物質、半霊体の存在が多く出没していた。それらの大半は無害だが、中には今回のように女を犯したり、家畜や人間に悪さをする者も居る。彼らの特徴として、加持祈祷などによる純化された精神波動や、護符、御幣といったものを使った攻撃に弱いという点がある。
 どうやら半霊体である部分が、強い思念を受けると崩壊してしまい、形態を保てなくなるらしい。結界の内部でもそれは同じ事で、消耗が激しいため、思うように活動出来ない筈なのだ。例えるなら、人が水の中で活動しているのに等しい。必ずどこかに潜伏場所がある筈なのだ。
「先ずは城内を見て回るしか無いな。孔雀衆やくノ一衆への根回しをよろしく頼む」
「はい。お任せを」
 そう応える香苗は、既に孔雀衆筆頭の少女剣士に戻っていた。

 続く

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