「娘天狗小太郎」その2

 「ふい〜っ、いい気持ち……」
 極楽気分で小太郎は湯船の中で背伸びする。
 白濁した湯の中からふっくらと豊かな乳房がプカリと浮かび上がった。その頂点では、美味な果実を思わせる、透明感のある薄桃色に色付いた乳首がツンと可愛く尖り立っていた。
「ねえ、ばば様、禊ってこんなに気持ちいいんだね〜」
 小太郎はそう言って湯の中でくるりと背を向ける。
 今度は艶やかな白く丸みをおびた尻肉と、純血種の天狗の特徴である、大きな翼が湯の上に浮かび上がった。健康そのものの柔肌のは、見事な張りを見せて湯を弾き、染み一つ無い背中を伝った薬湯が、ピッチリと合わさった尻肉の谷間を流れ落ちていく。
 キュッと引き締まった小振りな尻ではあったが、そこにはすでに女らしい柔らかな曲線が形成されていた。少年そのものの快活な小太郎だが、その肢体はすでに少女から女へと確実に成長しつつある。
「これ、そろそろ良かろう。元服の儀式はおまえが行かねば始まらぬのじゃ」
 いつまでも風呂から上がろうとしない小太郎を見かねた老婆に声をかけられ、ようやく天狗娘は風呂から出ていた。
「はー、いい気持ちだった。このお風呂、気持ちいいねぇ。いい香りがするし、大好き♪」
 肌に付いた水滴を手ぬぐいで拭き取りながら、小太郎は無邪気な笑みを浮かべる。
 ほんのりと桜色に染まった頬が、天狗娘の可愛らしさを増している。
「特製の仙薬を煮出した薬湯じゃからな……よし、身を清め終わったらこれを着るのじゃ」
 禊を終えた小太郎に、老女は白無垢の着物が入った籠を手渡した。
「はーい、これを着ればいいんだね、元服、楽しみだなぁ」
 何も知らぬ天狗娘は、ワクワクした表情を浮かべて着物をまとっていく。その着付けを手伝ってやりながら、天狗族の老女は複雑な表情を浮かべていた。
「のう、小太郎。おぬし、誰か好いた男などはおらんのか?」
 という問いにも。
「え? みんな大好きだよ。だからいつも一緒に遊んでるんじゃないか」
 小太郎はそう言って屈託無い笑みを浮かべるだけである。
「はい、着付け完了! ねえねえばば様。早く元服の儀式やろうよぉ」
 翼をパタパタさせて小太郎は言う。
「はぁ……そんなにあわてんでもいい。そうそう。儀式の場では神妙にするのだぞ。なにせおぬしは、数十年ぶりに行われる正式な元服の儀式において主役を務めるのだからな」
 無邪気過ぎる小太郎の様子に大きくため息をつき、老女ははしゃぎ過ぎる少女をたしなめた。
「はいはーい、大人しくするよぉ。でも、主役って? 難しいことボクはできないよ」
 そういう小太郎は、身体つきこそ年頃の娘らしい色香を放ってはいるものの、精神年齢的にはまだ幼いようであった。
(ううむ。少し奔放に育てすぎたかのう。月の障りがあってからは女人の心得も教え込むべきじゃったか……)
 今更のように老女は思ってしまう。幼い頃から活発な少女であった小太郎は、ほとんど男の子同様に育てられてきたのである。
 彼女に、「女のたしなみ」や、「乙女の恥じらい」を教える女天狗もいなかったため、元服の年齢を迎えても、小太郎は少年そのものの精神を持った天狗娘であった。
「難しくは無い。おぬしは身を任せておればよいのじゃ。身も心も委ねれば、蕩けるような心地良さを味わえるじゃろう。多分な」
 一抹の不安を感じつつ告げる。
「ねえ、ばば様。その、多分っていうのがさっきからひっかかるんだよなぁ。身を任せるって、誰に身を任せるの?」
「それは儀式が始まればおのずと判る。……いや、判らんのだったかな? まあよい、行くぞ、小太郎!」
 独り言のようにつぶやいた老女は、先に立って歩き出した。
「あ、待ってよぉ。ボクは何すればいいのさ?」
 トコトコと小走りにその後を追いながら、小太郎は問う。
「行けばわかると申したじゃろう。とにかく、長老の前では大人しく座っておればいい」
 もと来た道を戻り、二人は長老の待つ神殿へと戻って来た。
 ほの明るい灯明に照らされた神殿無いでは、小太郎と同じ白無垢に身を包んだ四人の少年たちが神妙な表情を浮かべて座っている。
「小太郎、そこに座りなさい」
 長老が指し示した場所に、小太郎は黙ったまま正座する。四人の少年たちの前にあたる位置であった。
「……では、これより数十年振りの正式な元服の儀式を行う。小太郎に例のものを…」
 重々しい口調で長老が告げると、脇に控えていた老女が、三方に乗ったものを天狗娘のもとへと運んできた。
 そこに乗っているのは、琥珀色の液体を満たした杯と、厚手の黒布で作られた鉢巻のようなものだった。
「????」
 老女に向けて、小太郎は黙ったまま、かすかに不安の色を乗せた疑問の視線を送る。
「案ずることは無い。まずはその杯の中の神酒を飲み干すのじゃ」
 小太郎は黙ったまま杯を取り上げ、中身を一気に飲み干した。かすかに甘い液体が、食道に温感を残して胃へと落ちていく。山葡萄で作った果実酒を思わせる口当たりのいい神酒である。
 しばらくの間は何も起きなかったが、やがて、全身がほんのりと熱を帯び始めた。
 頬が熱い。そして、それ以上に下腹の奥が熱く、むず痒い疼きを発している。白いふんどしに包まれた秘め所のさらに奥、月の障りがある前後にシクシクと痛む部分のあたりが、ほんのりと熱を帯び、くすぐったい。小水が漏れそうで漏れないような、なんとも切ない気分である。
「んぁ、ばば様、なんだか変だよぉ。お腹の奥が熱くて……くすぐったくて…」
 切なげに眉を寄せてもじもじと身悶えした小太郎は、生まれて初めて感じる肉の疼きに不安の声を上げてしまう。
「心配いらぬ。神酒の効果が現れておるのじゃ。じきに夢心地になれるぞえ」
 老婆がそう告げる間も、熱い疼きは全身に広がっていた。
「んっ……ふぁ……んふうううん……」
 普段の無邪気で快活な彼女からは想像できない甘く艶かしい声を上げ、天狗娘は白無垢の胸元を押えてクネクネと身をくねらせた。
(何だろう……胸がドキドキして、何だか変な気分だよぉ……どうしたらいいのかわからないよぉ)
 生まれて始めて感じる肉の疼きに困惑しつつ、天狗娘は細身な身体からツンと突き出した、鞠を二つ並べたような豊かな胸に当てた手をこねるように動かしてみた。
 軽くこねただけにもかかわらず、プリプリした張りのある胸の奥でくすぶっていたむず痒さが、明確な心地良さに変じて少女の身体を震えさせる。
「はうぅぅぅんっ!」
 普段の元気溌剌さからは想像もできない甘く艶かしい声が、喉の奥から漏れていた。今までは「何となく邪魔だなぁ」と思っていた己の乳房の内に秘められた快感に目覚めた小太郎は、ぎこちない手つきで胸をこね回し始める。
 白無垢の装束をふっくらと押し上げる二つの肉鞠を真ん中に寄せ揉むような形でむにゅっ、むにゅっ、とこねると、胸の奥から異様な悦びがこみ上げてきた。
「ふぁ……んっ……くふうぅぅんっ!」
 甘い鼻息を漏らしつつ、小太郎は己の乳肉から生じる快感に飲み込まれていく。
(これ……おっぱいが……こんなに気持ちいいなんて……気持ちいい、気持ちいいよぉ)
 体温がどんどん上昇し、意識が白濁して、次第に快感を貪ることしか考えられなくなっていくのを感じながら、天狗娘は乳辱を続行する。
「うむ。効き始めたようじゃの。恐れずに心地良さに身を委ねるのじゃ。指を蠢かせて乳肉を丹念に揉んでみよ。より深い喜びを味わえるぞえ」
 小太郎の拙い動きを見かねた老女が、助け舟を出してやる。
「んぁ……ふぁ……んっ、あんっ!」
 言われるがままに天狗娘は己の乳肉を揉みしだき始めた。
 まだわずかに硬さの残る成熟途上の肉球の奥深くまで自らの指をめり込ませてグリグリと蠢かせると、息が止まりそうな快感の波が何度も沸き起こって少女の身体を走り抜ける。
 ふにゅっ、ふにゅっ、ふにゅっ……背後で見ているであろう少年たちのことを少し気にしながらも、己の乳をこねる指の動きが止められない。
(ボクの胸、こんなに柔らかくて、温かで、気持ちいいなんて……気持ち良過ぎて指が止まらないよぉ)
 頬を染め、眼を潤ませて喘ぎながら、小太郎は白無垢越しに己の乳を揉み続ける。指先に伝わる乳肉の弾力が、ドキドキと鳴る心臓の鼓動が、たまらなく心地いい。
 全身がほんのりと甘い香りのする汗に包まれ、しっとりと濡れ光った。
「乳の先も弄ってみると良かろう。敏感な場所じゃから、優しくな」
 老女の声が新たな行為を促がしてきた。
 その声に従い、天狗娘の指がツンと尖って布越しにも存在を主張していた乳首をキュッ! と強めに摘んでいた。
「はうううううっ!」
 乳肉の先端から発した、あまりにも強烈な快感に、小太郎は声を上げ、背を丸めてしまう。背中の翼がバサッ! と風音を立てて打ち振られ、甘い汗の匂いを周囲に振り撒いた。
 乳首から発した最初の衝撃が去ると、ジンジンとむず痒い疼きの炎が乳肉の中に残る。
(すっ、凄い……ここ、弄ると凄く気持ちいい……おっぱいの先っちょ、気持ちいい……)
 すっかり乳首からの快感の虜になった小太郎は、白無垢の袂から指を滑り込ませて、先程よりも優しい指使いでクリクリと乳首を弄り始めた。
 ツンと尖った先端を指の腹でそっと擦り、淡色の乳輪を円を描くようにしてくすぐると、背筋が震えるほどの快美が沸き起こる。敏感な肌にじかに触れることによって生ずる快感は、布越しに弄ったときの比ではなかった。
「んっ、ひっ、いっ……これっ、気持ち、いっ!」
 すっかり硬くしこった乳首を指で摘んでシコシコと扱くことを覚えた彼女は、目元に涙を浮かべて左右の乳首を責め立てる。
 神酒の効力で疼いていた下腹奥の熱が一気に上昇し、融けたロウのような熱い感触がトロトロと女道を下り落ちてくる。
 その異様な感触を何とか和らげようと、天狗娘はスリスリと腿を擦り合わせた。その動きで、秘裂にぴったりと貼り付いていたふんどしの布地が、充血してふっくらと開き始めた朱唇にくわえ込まれた。
「あんっ、熱いっ! あっ、ひっ!」
 めったに刺激を受けることのない媚肉の谷間に食い込んでくる布地の感触に、小太郎は灼熱感さえ感じて身をこわばらせてしまう。
 何か凄いものがすぐそこまで来ているのが自覚できた。それが何なのか、それからどうやって逃れればいいのか、いや、逃れずにそれに身を委ねた方がより一層心地良さを感じられるのか……困惑と期待の入り混じった表情を浮かべ、小太郎は乳首を扱き、腿を擦り合わせて淫欲の炎を自ら煽り立たせていく。
「あっ、やっ、来るっ! 何か……何か出ちゃうっ! 出ちゃうよぉ!」
 果てしなく浮遊していくような甘美な波に翻弄されながら。己の内に込み上げてくる熱いものが弾けようとしているのを少女は感じている。
 腰の奥で限界まで高まった疼きが、まばゆい光の爆発を感じさせながら全身から迸っていた。
「ひっ、いっ、あっ! ……ふわああああああああっ!!」
 膝立ちになってのけぞり叫んだ小太郎の翼が、まるで蝶が羽化する時のように大きく広げられる。全身が激しい痙攣を起こし、しばらくの間硬直する。
 やがて、ぐったりと弛緩した天狗娘の身体は、前のめりに床にへたり込んだ。

「どうじゃな、生まれて初めて果てた気分は?」
「は……はて……た? ふぁ……」
 床の上に力無くへたり込んだ小太郎は、老女の言葉の意味が理解できないようであった。
ただ、物凄い高みまで舞い上がってから落ちたような感覚があり、全身が気だるい満足感に包まれているのを感じている。
 下腹がじっとりと湿っている気がして、それだけがちょっと不快だった。
「では、今度はこれをつけるのじゃ。これは呪符を縫い込んだ目隠しの一種でな、目と耳の機能を封じる働きがある。これを付けたら、あとは全てを相手に委ねるのじゃ」
 小太郎が息を整えるのを待ってから、老女は黒い布製の目隠しを手に取った。
「ふぁ、相手って? もっと気持ち良くなれるの?」
 蕩けた表情を浮かべた小太郎は、甘くかすれた声で老女に問い掛けた。その瞳には、生まれて始めて知った肉悦をもっと貪ろうとしている貪欲な輝きが宿っている。
「なれるとも、これからが本番じゃ、まさに天にも昇る心地良さを味わえるぞえ、多分な」
 そう言いながら、老女は小太郎に目隠しを着けてやる。効果は即座に現れ、周囲から光と音が絶えた。五感のうち二つを封じられて、不安げに身じろぎする小太郎の身体を、老女が優しく抱き締めてあやしてやる。
「待たせたの、さあ、これからはおぬしらの出番じゃ、言っておくが、女の身体は繊細に出来ておる。熟れた果実を扱うかのように、優しくしてやるのじゃぞ」
 背後で息を荒げていた四人の少年たちに、老女は命じていた。
 

 続く




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